結果を出し続ける人の共通点がわかる 「ビジネスマンのための人物力養成講座 小宮一慶」
my本棚61冊目は経営コンサルタントの小宮一慶さんが書いた本です。
以前、著者の読書本を紹介しましたが、今回も「ビジネスマンのための~」シリーズです。
「読書力」は何となくわかっても、「人物力」とは何なのか、漠然としていてわかりにくいのではないでしょうか。
著者の定義は「長期間にわたって尊敬される人」です。
長期間とは死後もなお語り継がれるようなレベルですから、歴史に名を残す位の人、少なくとも他人の心の中に残る人が当てはまるでしょう。
私が歴史上の人物になれるとは全く考えていませんが、少しでもより良く生きるにはどうしたらいいのかなと思い、この本を手にとってみました。
この本は人物力のある人、尊敬され続ける人というのは何が違うのか、何をしているのかについて書いてあります。
お金をたくさん持っていたり、結果を出したりしている人は多くいますが、全員が尊敬できる人ではありません。むしろ、そういう人の方が横柄だったり傲慢だったりするのはよくある話だと思います。
一時的には結果を出している人は多くても、結果を出し続ける人は少ないと思います。村上春樹もエッセイの中で、小説家になるのは難しくないが、小説家であり続けるのは難しいと語っていました。
著者は人物力とはどういったものか、いくつかポイントを挙げています。
全部は紹介できませんが、いくつか書いてみると、
・細かいことに気づき、心配りができる
細かいこととは小さいことにこだわるという意味ではありません。他人の繊細な気持ちも察して動けるのが人物力のある人です。
大胆さは必要ですが、大ざっぱではいけないということですね。
・動じない、おごらない
何か大変なことがあっても、慌てずにかまえるのが人物力のある人でしょう。周りの人を心配させないのが上に立つ人の役目だと思います。
しかし、態度が大きくなってしまうのはいけません。本当に上に立っている人は、それを意識させない謙虚さが必要なのだと思います。
・他人のために生きることができる
これは勝間さんが本の中でもよく書いている「利他の精神」と同じですが、本当に実行していくのは難しいです。
ツイてないな~と思ったら「人生確率論のススメ 勝間和代」を読むといい
ただ、著者は「仕事を好きになって一生懸命やる」ことで他人を幸せにできると言っていますから、難しく考えることはないのかも知れません。
また、人物力を見分けるポイントとして、
・知らない人に道を聞かれるか
・子供の前で信号無視して横断歩道を渡っていないか
・履き物を揃えているか
などを挙げています。
些細なことと思われるかも知れませんが、見ず知らずの人にも配慮ができるかどうかが本質で、上に挙げたことが自然にできているかどうかが人物力です。
ちなみに、本書にも本田宗一郎の青山のビルのエピソードが出てきます。
具体的な仕事のやり方よりも、もっと大事な心構えがあると気付かされました。この本を読んで人物力を高めていきましょう!
ビジネスマンのための「人物力」養成講座 (ディスカヴァー携書)
- 作者: 小宮一慶
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2011/12/29
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