備忘録的 本棚ブログ

読んだ本の感想や書評を備忘録的に書いていきます。本棚の様に積み上げていくつもりです。

古典を読んで脳を鍛えよう「ビジネスに効く最強の読書 出口治明」

ビジネスに効く最強の「読書」 本当の教養が身につく108冊

 

my本棚67冊目はまたまた読書に関する本です。
ライフネット生命保険㈱の会長兼CEOである出口治明さんがおすすめする108冊の本が紹介されています。

 

出口さんは生命保険をシンプルでわかりやすい商品にするほか、インターネットを通じて販売することで割安にすることで、これまでの保険業界に新たな風を吹き込んだ人です。(近年は経営に苦戦しているという情報もありますが)

そんな出口さんがどの様な本を選び、読んできたのかが書かれています。氏は他の読書本を出版している人とは違い、あまり物を持たないということで図書館派、良い本をじっくり読みたいということでアンチ速読だそうです。

そんなわけで必然的に(?)紹介されている本は時の洗礼を受けた古典・名著が主体となっています。私はこれまで古典は固くて難しいイメージがあったのですが、チャレンジしてみたくなってきました!

 

今回の本は、「本の虫」を自称する出口さんが、「ビジネスに効く読書」というテーマで今までに読んで感銘を受けた本を紹介していくという構成です。

グローバルに活躍できる人は、教養があることが前提となっている様です。教養がなければニュースを見てもなぜその出来事が起こったのか理解することは難しいですし、先を見通して経営を行なうこともできません。

出口さんはヘロドトスの「歴史」という古典を読んでいたおかげで、ロンドンの投資銀行のトップにイギリスについて何か知っているかと問われた時に王様の名前を答えられ、意気投合することができたのだとか。私には到底マネできないレベルの会話ですが、そのレベルまで行くと一般人とは違う景色が見えてくるのでしょう。

 

そのほかにもこの本の中に紹介されている古典を挙げてみると、

カエサルの「ガリア戦記
マキアヴェッリの「君主論
・韓非の「韓非子
・クラウセヴィッツの「戦争論」
マックス・ウェーバーの「職業としての政治」

…まだまだあるのですが、この位にしておきましょうw
私は1冊も読んだことないです。しかし居直るようですが、1冊でもちゃんと読んだことのある人の方が少ないのではないでしょうか。

 

こういった古典は様々な形で紹介・解説されているので、要約だけは何となく知っているという人は少なくないと思います。ただ、出口さんはこれらの原典そのものを読まなければならないと主張しています。

読書はスポーツと一緒です。ジムに行っても、疲れるからと軽く運動しているだけではジムにお金落とすだけに終わってしまう。筋肉痛になるぐらい本気になって鍛えないと筋肉もつかないし、体重も落ちないでしょう。これは脳も一緒。ある程度読み応えのある本を読んで脳に負荷をかけなければ、「考える力」が鍛えられませんし、貴重な先人の経験も身につきません。

 自分が読みたいと思った本を楽しく読んできましたが、自分を鍛えるために必要な読書というのもあることを思い知らされました。全ては理解できずともがんばって読んでこのブログで紹介していくことで、出口さんの域には届かずとも、今までとは違う景色が見られるかも知れません。

 

違う世界への扉を提示してくれた出口さんに感謝。ぜひ読んでみて下さい。