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備忘録的 本棚ブログ

読んだ本の感想や書評を備忘録的に書いていきます。本棚の様に積み上げていくつもりです。

【102冊目】年間120冊の学術書を読む「米国製エリートは本当にすごいのか? 佐々木紀彦」

米国製エリートは本当にすごいのか?

 

my本棚102冊目は、経済情報に特化したネットニュース共有サービス「NewsPicks」の編集長、佐々木紀彦さんの本です。

この本は氏が2011年に出版したもので、当時は「週刊 東洋経済」の記者さんでした。そんな氏が、2年からのスタンフォード大学留学時の経験や知見を1冊にまとめたのが今回紹介するこの本です。

 

米国製エリートはすごいのか?もちろんこのタイトルは反語になっていますから、(すごいところもあるけれども)決して全面的にすごいわけではないよと言いたいわけです。ただこれは日本にいるだけではわからないことですから、留学経験のない私の様な人や、留学してみたいと考えている学生・社会人の方は一読の価値ありだと思います。

 

まずこの本に書かれているのは、タイトルに対する答えです。すごくないところとしては、まず数学力はそれほど高いわけではないそうです。それから、意外だなと思ったのは成績評価が甘いという点。よく米国の大学は入るのは簡単だけど出るのは難しいと聞きますが、それは迷信の様なものだそう。教授としても生徒に嫌われたり講義を選んでもらえなかったりといったリスクをとってまで、厳しい採点をするリターンはないとのことです。

 

では、実際にすごいところはどこなのか。それは、インプットとアウトプットの量がとにかく多いため、嫌でも知的筋力がつく点だそうです。読書、レポート、プレゼンなどの課題が山積みだそうですが、例えるならライザップの様にハードトレーニングや食事節制を強制的に行なって、結果を出している感じでしょうか。

中でも著者は、インプットにあたる読書を最重要視しています。インプットしたもの以上にアウトプットすることはできませんから、結局はどれほど読書や経験をしてきたかで差が出ると考えているそうです。

 

また、それだけのインプットを行なう以上、必然的に時間との戦いにもなるため、時間管理術が身に着くのもメリットだと書いてあります。そして、米国は中学~高校の時に遊んでいるから大学では目一杯勉強するというのが当たり前という風潮があるのが日本との差になるみたいです。(どちらがよいかは別として、日本は中学~高校で勉強して、大学在学中は遊ぶ風潮がありますよね)

 

それ以降の章では、なぜ米国人はお金や経済が好きなのかといった文化についてや、歴史観、米国から見た国際情勢などが、留学で得た経験から語られています。さらには著者と同じく米国に留学していた中国人や韓国人の生態、英語の勉強法など、書かれている内容は多岐に渡っていて、そのどれもが私には新鮮な情報でした。

 

出版されたのは5年以上前ですが、今読んでも全く色あせていませんよ。ちなみに、スタンフォード大での読書量ですが、最低でも1年に学術書を120冊だそうです。私もただ楽しむだけでなく、トレーニングとして本を読む必要があると思わされました。

 

米国製エリートは本当にすごいのか?

米国製エリートは本当にすごいのか?