備忘録的 本棚ブログ

読んだ本の感想や書評を備忘録的に書いていきます。本棚の様に積み上げていくつもりです。

三国志に並ぶ名作!「銀河英雄伝説2 野望篇」

銀河英雄伝説〈2〉野望篇 (創元SF文庫)

 

2017年1冊目、my本棚86冊目は田中芳樹さんのSF小説銀河英雄伝説の2巻です。
1巻から2カ月も空いてしまいましたが、まだこれでも10分の2なんですよね。先は長いな~という感じですが、いざ読みだすと先の展開が気になって一気に読み終えてしまうという、中毒性の高い作品です。

 

ほんと、なぜこの作品を高校生とか、せめて大学生の時に読んでおかなかったんだろうかと後悔する位面白いです。もっと早く読んでおけば、本や小説を読む楽しさにもっと早く気づけたのにな~と思います。30年も前の作品ですが、今読んでも古い感じは全くしないのもすごいです。

 

<あらすじ>

奇策を用いて難攻不落の要塞イゼルローンを陥した“奇蹟の”ヤン。指導者たちの思惑に振り回される彼にもたらされたのは、クーデター勃発の急報と鎮圧の命令だった。叛乱者たちを指揮するのはヤンが篤く信頼を寄せていた人物。またも苦境に立たされたヤンが打つ次の一手とは?一方ラインハルトは、切れ者の参謀と無二の腹心、優秀な幕僚を従えて、皇帝崩御以降激化する権力闘争の中で栄達を重ねていた。しかし彼を警戒する門閥貴族らは戦力を結集、粛清のために動き出す。直接戦火を交えた二者の勝敗は、銀河史に新たなる波瀾を呼ぶ。

今回の2巻は、帝国側の主人公ラインハルトと、同盟国側の主人公ヤンが、それぞれ自国の中での争いに身を投じていく話がメインになっています。政治的な権力闘争が描かれているのですが、登場人物が皆自分の中の正義に基づいて行動しており、欺きあいを含めた人間ドラマを楽しむことができます。

 

あとがきにてSFを中心とした書評家、翻訳家として活動されている大森望さんも書いているのですが、宇宙が舞台でありながらも三国志を読んでいるかのような世界観を感じさせてくれます。戦争と人間の心情をここまで巧みに表現している作品は少ないのではないでしょうか。

 

<※以下若干ネタバレ>
…しかし、今回びっくりしたのが物語の展開の速さです。全10巻との事ですから、主要な人物はもっとじっくり成長していくのかと思っていたんですが…。まさか、つい声を出して呼びたくなる名前を持つジークフリード・キルヒアイスが○○○しまうなんて思いもしませんでしたよ。今後の展開が気になり過ぎます。

他にもいっぱい読みたい本があるのですが、少なくとも2017年内には全部読み切るというのを今年の目標のひとつということにします。(ブログ書くのを習慣化させるうえでも有効かなと)

そんなこんなで、今年もよろしくお願いします!!

 

銀河英雄伝説〈2〉野望篇 (創元SF文庫)

銀河英雄伝説〈2〉野望篇 (創元SF文庫)

 

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銀河英雄伝説2 野望篇 (らいとすたっふ文庫)

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