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備忘録的 本棚ブログ

読んだ本の感想や書評を備忘録的に書いていきます。本棚の様に積み上げていくつもりです。

おカネよりも大事なものがわかる「竹中先生、『お金』について本音を話していいですか?」

竹中先生、「お金」について本音を話していいですか?

 

 

my本棚83冊目はホリエモンこと堀江貴文さんと経済学者で慶応義塾大学教授の竹中平蔵さんによる対談本です。

この本は2014年10月に“おカネ論”というテーマで行なわれたお二人の対談がまとめられたものです。ただ、話題はおカネだけにとどまらず、スマートフォンや地方創生、東京オリンピックについてなど多岐に渡っています。

時代を一歩どころか百歩も二百歩も先に進んでいるであろう堀江さんと、小泉純一郎と共に規制緩和郵政民営化を推し進めた竹中さんによる対談は、未来を何とか見通したい私にとっては学びの多い一冊でした。

 

お二人が対談冒頭で話しているのはスマートフォンについてです。あまり世間では認識されていないかもしれませんが、スマホ電話ではなくパソコンであると堀江さんは主張します。堀江さんは海外にいてもスマホで仕事ができるし、もはや家もいらないからホテルに住んでいるとのこと。スマホの登場でライフスタイルや社会システムには大きな変化が起こっているのです。

 

ただ、今はまだ変化の最中で、必ずしもできること=やれることではないのが現実ではないでしょうか。

竹中 経済学者がよく言う言葉に「『インベンション』と『イノベーション』の間にはかなり差がある」というのがあります。「インベンション」というのは、「こういうことができますよ」という新しい技術を作っていくこと。つなりは発明、工夫のことですよね。一方で、それが社会に定着するためには、ビジネスとして成立しなければなりません。<中略>「こういう使い方ができますよ」と示して、それを社会に定着させるのが「イノベーション」、つまり新しい活用法を創造することだと思うんですね。

 技術的にはできるのに、現実的にはやれないということが日本では多い気がします。その原因は一言で表すと既得権益を守っているからでしょう。

堀江 規制緩和に反対するのは、役人とか政治家とか、既得権益を持っている人たちですよ。彼らは、今の日本のシステムのままのほうが利権を得られるから、規制緩和とか民営化とかには反対するんです。

 既得権益を守っているから、柔軟な変化ができない状況です。そしてさらに根深い問題なのは、地方は規制緩和を望んでいないということ。

竹中 地方にもっと自由を与えて、税も権限も渡しましょう、自由に使えるお金の全部を渡しましょうとなった時に、実はですね、それに一番反対するのは地方の首長なんです。<中略>そんなことやったら責任負わされるから嫌がるんです。

 地方が衰退しているのは、グローバル化の中で競争に勝てないから。競争に勝つためには規制緩和が必要ですが、既得権益を守りたい一部の地元の大手企業やお役所がそれを阻止しています。将来的には誰も得をしない選択をしてしまっているわけです。

 

ただ、こういった閉塞感を打ち破るのがオリンピックかも知れません。オリンピックの名の下に、世界で恥をかきたくないという気持ちが、規制を取り払うきっかけになるとお二人は話しています。

それにしても、堀江さんの発想力や行動力には驚かされるばかりです。今後も堀江さんの言動を追って、未来を見通していきたいと思います。

 

竹中先生、「お金」について本音を話していいですか?

竹中先生、「お金」について本音を話していいですか?