ひと月に300冊の本を読むには 「読書の技法 佐藤優」
my本棚62冊目は佐藤優さんが書いた読書に関する本です。
ここ最近は読書に関する本を読むのがマイブームになっていますが、その中でも佐藤さんの読書術は圧巻です。
以前著者の別の本を取り上げた際にも書きましたが、本屋に行くと気づけば著者の新刊が置いてあるといった印象があります。それだけアウトプットできるということは、インプットしている情報量も多いということですよね。
どうすればそれだけの情報をインプットできるのか。その方法が書いてありますが、実践できる人がどれだけいるのでしょうか(汗)
本書の帯にも書いてありますが、著者は月平均で300冊の本に目を通すとのこと。
どのようにしてそれだけの本を読むのか、佐藤流読書の「技法」が書かれています。
著者は本の読み方のテクニックとして熟読・速読・超速読の3つを使い分けているそうです。
熟読する本は3~4冊、速読する本は50~60冊、超速読する本は240~250冊とのことなので、大半は1冊5分の超速読に分類されるようですが、まずは超速読を行なって熟読すべきか否か、有益な情報が載っているかどうかなどを選り分けるそうです。
まだ基礎知識がない分野の本に関しては速読ができないため熟読し、知識はあるが有意義な点があるものは速読してポイントをおさえ、それ以外のものは超速読で済ませてしまうことにより、時間を短縮させるのが佐藤流。
外交官時代に大量の文書を処理していた著者ならではのテクニックです。
要点をあげるのは簡単ですが、実践となるとかなりの鍛錬や集中力が必要になりそうです。ただ、確かにダラダラと本を読んでしまうことが多い気がするので、全部読もうとしない、気になる点だけを読んでいくといった読書も必要かも知れませんね。
また、速読をしていく上で必要な基礎知識の付け方に関して著者は、高校レベルの教科書と学習参考書を活用することをすすめています。
特に参考書は市場原理の中で鍛えられているため、内容に優れているとのこと。これらの本を読んで基礎知識をつけることにより始めて、専門書や学術書を速読によって読みこなすことができるのだそうです。
確かに、私も現代の世界情勢に興味はありますが、なかなか頭の中に入ってこないジレンマがあります。それは前提の知識がないがゆえでしょうから、まずは世界史の本を読み勉強するところから始める必要がありそうです。
そして著者は、本を読んだらノートに重要箇所を抜き書きしてコメントを書く作業を行なっているそうです。これにより、本を読んで得た知識が頭の中に定着するよう補強作業を行なっているのだとか。
「ノートを作る時間があったら他の本を読んだ方がいい」「その時間がもったいない」と主張する論者もいるが、筆者はその意見には与しない。そういう読書では、自分の得意な分野の知識しか身につかない(自分の苦手分野や未知の分野の知識を効率よく身につけられない)うえに得意分野さえも十分には伸ばすことができない。
この主張は、書評ブログを書く励みになりました。例え誰の役に立っていなくても、自分の糧にはなっていると思えます。
また、文章も少しずつですが上達しているのではないかと感じています。もちろんまだまだでしょうが、ブログを書き続けることで自分の能力が向上し、それが少しでも社会貢献に繋がればという思いでこれからも精進します。
少し話が飛躍してしまいましたが、どうぞ皆さんも佐藤流の読書の技法に触れてみてください。
読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門
- 作者: 佐藤優
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2012/07/27
- メディア: 単行本
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