周りからの評価があれば「僕たちは就職しなくてもいいのかもしれない」
my本棚34冊目はこれからの働き方を考える上で重要になる1冊です。
今後確実にAIやロボットが人がやっていた仕事を代わりにする様になり、日本では高齢化が進むことで、仕事の絶対量は減っていきます。
そうした社会が待ち受けているのに、大学に進学して、名の通った企業に就職するという皆が当たり前だと考えているルートは本当に正しくて選ぶべきものなのでしょうか。
これから就職しようという学生の方はもちろん、このままでよいのだろうかと思案している、私を含む30~40代の方は必読です。
岡田さんといえば先日記事にしたホリエモンさんのインタビュー本にも登場していました。
↑の本にも登場している位、先鋭的な働き方を岡田さんは実践しているということです。
そもそもこの本は岡田さんが運営している「FREEex(フリックス)」という組織が出版しているのですが、どんな組織かというと、「年に12万支払って岡田斗司夫を助ける」というものなんです。
なんだそれ?と思うかもわかりませんが、これこそ岡田さん自身が本の中でも提唱している「評価経済社会」を理解しているからこそ成り立つビジネスモデルです。
岡田さんの本やお話(Youtubeやニコ動で検索するとたくさん出てきます)を読んだり聞いたりすればわかりますが、とにかく知識が豊富で、説明の仕方もバツグンに上手なんです。たぶん頭の回転がおそろしく速いんだと思います。
なので、お金を払ってでも岡田さんの仕事に関わりたい、一緒に仕事がしたいと思う人が世の中に少なからずいるのです。
岡田さんは自身がその様に世の中から評価されていることを知っているので、FREEexというビジネスモデルを作ったということなんですね。
で、この本の中でも、今までの貨幣経済社会から評価経済社会へ乗り換えていこうという主張が書かれています。
例えば、携帯音楽プレイヤーが欲しいとして、貨幣経済社会の枠組みで考えると、
お金がある人は払って買う>お金がなくて買えない
という社会の上下関係が発生しますが、ここに評価経済社会の枠組みを取り入れると、
誰かからタダでもらう>お金を払って買う
と、お金を消費して買うよりも、お金を消費しないで手に入れるという更に上の関係が発生します。
つまり、貨幣経済社会の枠組みの中で就職してお金をもらうということばかりにとらわれず、自分の評価を高めてお金がなくても生きていける環境を作ればいいという話なんです。
そんなことできるか!?と思いますが、考えてみれば米農家さんは周りの人に米をタダであげて(周りからの評価を高めて)、代わりにタダで野菜や卵をもらったりしているわけです。お金が存在する前から普通に行なわれてきたことなんですよね。
こういった行動を岡田さんは「お手伝い」をすると表現しています。米を作ったり、世の中のためになるブログを書いたり…何でもいいから人のためになる「お手伝い」、あるいは「コンテンツ」をまずは作ります。
次に、コンテンツを提供する「コミュニティ」を作ります。それは既に隣にいる野菜農家さんだったり、ブログを読んでくれる人だったりでしょう。
そして、コミュニティを強固なものにするために「キャラクター」を高めていくのが重要との事。どうやって高めるのかは「いい人になる」ことですが、詳しくは本書をご参照ください。
コンテンツ、コミュニティ、キャラクター…これを岡田さんは「3つのC」としています。これさえあれば、どんなに世の中が進歩していっても、生き抜くことができそうですね。
私も3つのCを意識して、自分の評価を高めていこうと思いました。