備忘録的 本棚ブログ

読んだ本の感想や書評を備忘録的に書いていきます。本棚の様に積み上げていくつもりです。

特に20代の女性は必読だと思う 「保育園義務教育化 古市憲寿」

保育園義務教育化

 

my本棚24冊目は、新進気鋭の社会学者、古市憲寿さんの本です。

各メディアでの発言で結構炎上騒ぎも起こっていますが、私は著者のオブラートに包まない物言いに好感を持っています。
30歳になるか位でこれだけ幅広い著作を持ち、政治にも参画している人ってそうはいません。

この本はそんな著者が(たぶん)世の中を憂いて、若者の未来のために書いたものです。特に女性の方、未婚でも既婚でも絶対読んでおいた方がいいと思います。

 なぜこの本では保育園を義務教育化しようと提言しているのかというと、現代はとっても子供を育てにくい世の中だからです。

日本の社会は子育てする環境が充実していないため、少子化が進み、経済が停滞しています。
そして、経済が停滞しているがために、若者への福祉がないがしろになり、ますます少子化が進む…という負のスパイラルに陥っているのです。

この事を誰もが不満に思っていても、具体的に不満を解消するような行動には起こせていません。
政治家は人数が多くて投票率の高い高齢者優遇の政策ばかり取ろうとするし、若者は政治に興味を持っていない。
なので、今がよければそれでいいと、皆この問題を放置しているような状況です。
でも、このままでは確実に日本は衰退します。
そのためにはまず子育てしやすい環境を作り、労働人口を増やして経済を発展させ、より子育てをしやすい環境を構築していくという上昇スパイラルを起こさねばなりません。

その第一歩として、いっそのこと保育園を義務教育化してしまえばいい!と著者は主張しているのです。
義務ならば、子供を預けて仕事に行く事に抵抗も感じないし、安心して仕事をする事もできます。
また、小さい頃からきちんとした教育を受けられれば、社会に出て失敗する確率が低くなるというデータもあり、より良い社会になる事が予想されます。

やがて衰退していくのを、黙って指をくわえて見ていて良いのでしょうか。今までの価値観を覆すような、抜本的な取り組みが必要な時期に来ています。

皆がこの本を読んで、閉塞している世の中が少しでも良い方向に変わる事を望みます。

 

保育園義務教育化

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