備忘録的 本棚ブログ

読んだ本の感想や書評を備忘録的に書いていきます。本棚の様に積み上げていくつもりです。

対談してくれてありがとう 「悩みどころと逃げどころ ちきりん 梅原大悟」

悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

 

my本棚22冊目は有名ブロガ―のちきりんさんと、カリスマプロゲーマーの梅原大悟さんの対談本です。

私はときどさんの本の記事の時にも書いた通り、格闘ゲームを熱心にやっていた時期があります。

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そんな私からすれば、梅原大悟さんは本当にスターで、今のこのご活躍を自分の事の様に嬉しく思っています。
そして、この活躍の一助となったであろうちきりんさんにも、心から感謝しています。

私は両者のことをゲームとブログ(と著書)を通じてよく知っていますが、両者を知らなくてもこの本は読み物として本当に面白い構成になっています!

 私も格闘ゲーマーのはしくれでしたが、当時格闘ゲームって本当に市民権がない感じがしていました。
ゲーセンは不良が集まる場所、ライトな作りのゲームと比べて敷居が高い、閉鎖的…。
私は周りの友人には格闘ゲームをやっているという事を伏せていました。

私とはレベルが違いすぎますが、梅原さんも格闘ゲームで頂点に立ちながら、ずっと不安や孤独と闘ってきたそうです。

 

そんな梅原さんを、格闘ゲームの実績で称賛するのではなく(していないわけではないですが)、彼の思考の深さに称賛し、対談を申し込んだちきりんさんは、卓越した慧眼の持ち主だと思います。

だって、正直普通の人は、「プロゲーマー?ふーん、ゲームやって金もらえるんだ。すごいね」位だと思います。差別する気はないですが、女性ならなおさら。

実は私がちきりんさんの事を知ったきっかけも梅原さんでした。何とちきりんさんは1か月ほど梅原さんについての記事しか更新しないという暴挙をやってのけたのです。
既に当時から有名ブロガ―だったのに、いきなり読者の大半が知らない人についてとことん書きまくるなんて、あり得ない!

私は当時、梅原さんがちきりんさんに認められている事で、自分も格闘ゲームを好きで良かったんだと報われた気がしました。
私は梅原さんの事をずっと前から、イチロー、羽生に並ぶ日本の大天才だと思っていました。いや、むしろ道なき道を切り開いたという分、梅原さんの方が上かもとさえ思っています。

そういう人にスポットライトを当ててくれたちきりんさんに、本当に感謝しているんです。ご本人からすれば、純粋な好奇心ゆえの行動だとは思いますが。

 

つい自分の気持ちを書き殴ってしまいましたが、この本は、いわゆる学歴エリートであるちきりんさんと落ちこぼれである梅原さんが教育について語るというもの。
あまりにも意見が正反対なのですが、話し合ううちに実は同じ事を主張しているのでは…という所がめちゃめちゃ面白いです。
体験してきた環境が全く別、出した結論が別、なのに本質的には同じみたいな事ってあり得るのでしょうか。
思考を深めて深めていくと、たどり着く心理みたいなものがあるのかも知れません。

教育についてを語っていますが、むしろ内容としては人生とは、考えるということとは何なのかというものになっているので、10代の人やビジネスマンにおすすめかなと思います。

特に、私の様に昔格闘ゲームやってたなーという人には読んでもらいたいです。がんばって対戦してた事、決して無駄じゃなかったなと思えるでしょう。 

悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

 

 kindle版も同時発売なのは、ちきりんさんがこだわっていた所みたいです!電子書籍派には嬉しいですね。 

悩みどころと逃げどころ(小学館新書)

悩みどころと逃げどころ(小学館新書)